川越市のリノベーション

古い素材に新しい素材が寄り添うような、昔の建物の記憶を残した自宅兼事務所のリノベーションです。
築40年の平屋建て、約25年前までは荒物屋だったこの場所は、オーナーさんが子供のころから住んでいたお店と住居が一体となった思い出のある場所です。
昔は長屋の一番奥にあったキッチンを中心に据え手前を事務所、奥に住まいとなるようなレイアウトすることで、広くない場所を時間的に使い分けられる設えとしました。床は昔からある杉板張りを事務所・キッチン・住まいと同じ仕上げとすることで広がりを持たせています。通りと接する土間の床は、将来的に仕事をしながら週末お店ができるよう、既存の床をきれいに磨いて仕上げています。
まずは定期的にイベントなどをすることで街にこの場所を開いていくような、そんな使い方をしていく予定です。
昔からそこにあるものを生かしつつ現代の使い方に沿えることのできる、時間と記憶がつながる建物です。

竣工年月日：2016年11月
用途：住宅
所在地：埼玉県川越市
構造：在来木造工法
延床面積：67.35㎡